ラミン・カマラのチェルシー移籍が土壇場で破談 合意・メディカル完了から一転、モナコの方針転換にクラブは激怒

移籍26-27

チェルシーがデッドラインデーに獲得目前まで迫っていたモナコ所属のセネガル代表MFラミン・カマラ(22歳)の移籍は、最終的に成立しませんでした。

移籍金は約£47mでクラブ間合意に達し、カマラ自身とも長期契約で基本合意。さらにフランスでメディカルチェックまで進んでいたと報じられていました。

しかし、移籍市場閉幕直前になってモナコが突如として売却を撤回。

その背景には、同じモナコに所属するバログンのエヴァートン移籍が複雑に絡んでいました。

エンソの後釜として急浮上

今回のカマラ獲得は、マンチェスター・シティへの移籍が決まったエンソの後釜という意味合いが強いものでした。

チェルシーはエンソを英国史上最高額タイとなる£125mでマンチェスター・シティへ売却。

その一方で、中盤の戦力を補充するためデッドラインデーまで複数の候補を検討し、その中で一気に交渉が進んだのがカマラでした。

チェルシーはカマラについて約£47mの移籍金でモナコと合意。

契約期間は6年間となる予定で、加入に向けてメディカルを残す段階まで進んでいました。

つまり、単なる「交渉中」という状態ではなく、成立がかなり近いところまで進んでいた取引でした。

当初はモナコが売却に消極的

ただし、カマラ獲得交渉は最初から順調だったわけではありません。

チェルシーはデッドラインデー以前からカマラに関心を示していましたが、モナコは簡単には売却に応じませんでした。

報道ではチェルシーの最初のオファーは€45m前後とされ、モナコ側がこれを拒否。

その後も交渉が続きましたが、モナコはカマラを重要な戦力と考えていたこともあり、売却には高額な条件を求めていました。

状況が一変したのが、同じモナコのバログンを巡る動きでした。

バログンのエヴァートン移籍が状況を一変させる

エヴァートンはモナコのバログンの獲得交渉を進め、£40m前後の移籍で合意に近づいていました。

しかしデッドラインデー当日、バログンのメディカルチェックを巡って問題が浮上。

当初予定されていた条件での移籍成立が不透明になりました。

これによって、モナコはデッドラインデーに予定していた選手売却による収入を失う可能性が出てきます。

そこでモナコが再び前向きになったのがカマラのチェルシー移籍でした。

バログンを売却できない可能性が高まったことで、モナコはカマラについてチェルシーとの交渉を加速。

チェルシーが提示した約£47mの条件を受け入れ、クラブ間合意に到達しました。

カマラはメディカルまで実施

ここから交渉は急速に進みます。

カマラはチェルシー移籍に同意し、報道によればフランスでメディカルチェックも完了。

6年間の契約を結ぶ予定となっており、デッドラインを前に必要な手続きを進めていました。

チェルシー側の認識としてクラブ間の条件は書面上でも合意されていたと伝えています。

この段階では、カマラがチェルシーに加入する可能性は極めて高いものと見られていました。

エヴァートンがバログン移籍を再交渉

しかし、ここで再びバログンの取引が動きます。

メディカルを巡る問題を受けてエヴァートンとモナコが条件を再交渉。

当初の契約条件から変更を加えることで、バログンの移籍が再び成立する可能性が高まりました。

これがカマラの取引に決定的な影響を与えます。

モナコは今回のデッドラインデーで、主力選手を2人とも売却することを望んでいなかったとされています。

そのため、

「バログンをエヴァートンへ売却できるのであれば、カマラをチェルシーへ売る必要はない」

という判断に方針を変更しました。

モナコがチェルシーとの合意を撤回

バログンとエヴァートンの移籍が再び成立に近づいたことで、モナコはチェルシーに対してカマラを売却しないと通知。

しかも、この決定が伝えられたのは移籍市場閉幕直前でした。

モナコはチェルシーとの間に書面によるクラブ間合意が存在していたにもかかわらず、カマラの移籍から撤退。

チェルシーは、このことについて異常であり、極めてプロフェッショナルとは言えない、と受け止めていると報じられています。

チェルシーにとっては、選手本人との合意だけでなくメディカルまで進み、移籍成立を前提として動いていた中での突然の方向転換でした。

なぜ移籍市場閉幕後に成立させられなかったのか

今回のポイントの一つが「deal sheet」です。

プレミアリーグでは、移籍市場閉幕直前にクラブ間合意へ到達した場合、23時までにdeal sheetを提出することで、追加の時間を使って正式書類を完成させることができます。

2026年夏の移籍市場では、イングランドのデッドラインは9月1日23時。

deal sheetを提出していれば、その後一定時間は契約書類の提出作業を続けることが可能でした。

しかし、モナコはカマラについてこのdeal sheetへの署名を拒否。

そのため23時を過ぎた時点で、チェルシーが取引を復活させる方法は事実上なくなりました。

単純に書類の提出が数分遅れたというものではなく、モナコが移籍を進めない意思を示した結果だったと言えます。

ところがバログンのエヴァートン移籍も最終的に破談

そして今回の件をさらに皮肉なものにしたのが、その後の展開です。

モナコがカマラを売却しない判断をした最大の理由だったバログンのエヴァートン移籍も、最終的に成立しませんでした。

バログンはデッドラインデー当日にマージーサイド入りし、£40m規模の移籍に向けて手続きを進めていました。

メディカルで問題が浮上した後も両クラブは条件を再交渉し、一度は再び成立に近づきます。

モナコはその状況を受けてカマラの売却を撤回しました。

ところがその後、バログン本人が最終的にエヴァートン移籍を見送る形となり、こちらの取引も破談。

結果としてモナコは、

カマラをチェルシーへ売却せず、

バログンもエヴァートンへ売却できない

という結末を迎えました。

デッドラインデーの流れ

今回の複雑な取引を簡単に整理すると、以下のようになります。

① チェルシーがカマラ獲得を狙う

エンソのマンチェスター・シティ移籍に備え、中盤の補強候補としてカマラとの交渉を進める。

② モナコが当初のオファーを拒否

モナコはカマラの売却に消極的で、チェルシーのオファーを拒否。

③ バログンのエヴァートン移籍が危機に

バログンのメディカルを巡って問題が浮上し、£40m規模の移籍が破談する可能性が高まる。

④ モナコがカマラ売却に方針転換

バログンを売却できない可能性が出たことで、モナコがチェルシーのカマラ獲得オファーを受け入れる。

⑤ 約£47mでクラブ間合意

チェルシーとモナコが約£47mで合意。

カマラとも長期契約で合意し、メディカルも実施。

⑥ バログン移籍が再び成立に近づく

エヴァートンとモナコが条件を再交渉し、バログン移籍が復活。

⑦ モナコがカマラ売却を撤回

「バログンを売却できるならカマラは残す」という判断から、モナコがチェルシーとの合意を撤回。

deal sheetにも署名しなかったため、23時のデッドラインでカマラ移籍は完全に消滅。

⑧ その後バログンの移籍も破談

ところが最終的にはバログンもエヴァートンへ移籍せず。

結果的にモナコは両選手を残すことになりました。

それでもエンソのマンチェスター・シティ移籍は成立

さらにチェルシーにとって大きかったのは、カマラ獲得の破談後もエンソのマンチェスター・シティ移籍を止めなかったことです。

チェルシーにはカマラ移籍が破談した段階でエンソの取引を取りやめるという選択肢もありました。

しかし、シティとすでに合意していた約束を尊重し、エンソの移籍を予定通り完了。

結果としてチェルシーはエンソを£125mで売却した一方で、予定していた直接的な後継者を獲得できないまま移籍市場を終えることになりました。

チェルシーに残った大きな後味の悪さ

デッドラインデーに移籍が破談すること自体は珍しいことではありません。

メディカルや書類、選手との契約条件など、最後の最後で問題が発生するケースは毎年のようにあります。

しかし今回の場合、チェルシーから見れば状況が異なります。

約£47mでクラブ間合意に達し、

選手とも契約条件で合意し、

メディカルまで実施し、

その選手の加入を前提にエンソの移籍まで進めていました。

それにもかかわらず、別の選手の売却が成立しそうになったという理由からモナコ側が土壇場で方針を変更。

さらに、そのバログンの移籍まで最終的に破談したことを考えれば、チェルシー側が強い不満を持つのも当然でしょう。

一方でチェルシーにも、重要な中盤補強をデッドラインデー最終盤まで残した落ち度はあります。

エンソの移籍が見えていただけに、スコットへのオファーなどもやっていましたが、最後の最後まで目星を付けることが出来ず、最終日直前でカマラやコネ獲得に動くなど、後手後手となりました。

モナコの不誠実な対応に憤りはあるものの、すでに市場が閉まったためどうしようもありません。

中盤は結果的には、エンソ、アンドレイ・サントスを放出、エスーゴをローンに出し、残るのはカイセド、ジェイムス、ラヴィア、バルコ、ヘンダーソン。

ここにギュストやハトの中盤起用やワトソン、ニコル=ジャズリの若手を起用して対応することに。

こうなるのであればエスーゴはローンに出さない方が良かったでしょうし、アンドレイ・サントスもチェルシーに残留した方が出番があったでしょう。

予定外の出来事となってしまいましたが、現有戦力の奮闘に期待するしかないですし、凌げるチャンスも十分あると思います。

特に今季はラヴィアにかなり期待していますし、バルコもこれで出番が増えそうです。

チェルシー側でも今回の事はしっかり反省する必要はあるものの、結果的に良かったと思えるような今後の展開を願うのみです。

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