20−21シーズンの各プレーヤーの評価を10点満点でやってみます。
ランパード体制、トゥヘル体制と起用法が大きく変わった選手がいるため、シーズンを通しての評価がなかなか難しい年ですが、シーズン全体を考えて点数を決めました。
選手個人評価
GK
- メンディ 9
加入前は、どれほどの実力なのか未知数でした。
終わってみれば素晴らしすぎる成績を出しました。クリーンシート数は、リーグ戦がエデルソンに次いで、CLは大会最多記録に並びました。
ビッグクラブ未経験とは思えない落ち着きぶりで、GK問題を解決しました。
コミュニケーション面で改善の余地がありますが、今季の出来は圧巻でした。
メンディ獲得を進言したロリチョンはさすがです。 - ケパ 5
昨シーズンの不調によって完全にメンディにレギュラーを譲りました。
今季の出場機会では不安定さがありませんでしたが、本来はレギュラーを守る存在であるべきです。
スペイン代表での位置も失いました。
来季もチェルシーに残るかはわからないですが、このまま終わってほしくはないです。 - カバジェロ 5
メンディ加入後は、3rdGKになりました。
今季の出場数は2試合のみ。
ほとんど出場機会はありませんでしたが、ロッカールーム含めやるべきことはやっていた印象です。
DF
- ズマ 6
トゥヘル体制後はポジションを失いましたが、シーズンを通したCB陣でのプレータイムはズマが最長。
ランパード体制ではCBの中心的役割でした。リーグ戦5ゴールというのは見事。
トゥヘルの元ではビルドアップ面など課題があって、レギュラー奪取は厳しそう。
オファー次第では、移籍先を探すのもありかと思います。 - リュディガー 6
ランパード体制ではほとんどチャンスがありませんでした。
トゥヘル体制後に復活。プレミアリーグ屈指のDFであることを久しぶりに証明しています。
やるべきことがはっきりしていれば頼りになる選手です。
特にビッグゲームになるほど、メンタリティの強さを発揮してくれます。 - チアゴ・シウバ 7
35歳で初のプレミア挑戦ということで心配する声もありましたが、出場すれば抜群の安定感を与えてくれます(WBA戦を除く)。
怪我で離脱する期間が少なくないですが、頼れるリーダーとして欠かせない選手。攻撃時の配球も他の選手達とは違うレベル。
アトレティコ戦のスタンドでの姿は全チェルシーサポーターの心を掴んだでしょう。
契約延長が望まれます。 - クリステンセン 6
伸び悩みの印象が強くなっていたクリステンセンですが、トゥヘル体制以降一皮剥けました。
チアゴ・シウバ不在時でのパフォーマンスは、クリステンセンに期待していた姿。
最終盤の離脱が惜しまれましたが、CLファイナルでも安定していました。
来季の活躍が期待されます。
- ジェイムス 7
ランパード体制では、アスピリクエタから右SBのポジションを奪いました。
トゥヘル体制では、右WBのレギュラー、最終盤は右CBでもプレーするなど幅広く活躍しました(中盤でのプレー機会も)。
試合を通しての安定感には改善の余地がありますが、フィジカルを活かして攻守で効いていました。 - アスピリクエタ 8
ジェイムスにポジションを譲り、一時は出場機会が減りつつありましが、終わってみればさすがのキャプテンでした。
3バックの右をやらせたアスピリクエタを上回る選手はそうそういないですね。 - チルウェル 7
昨シーズンまでの左SB問題を解消してくれました。
トゥヘル体制の最初はアロンソにポジションを譲る時期がありましが、ほぼレギュラーとしてフル稼働。
トータルであまり弱点がない選手。
ウイングバックでの攻撃性では課題がありましたが、時間が経つに連れそれも解決していきました。 - アロンソ 4
ランパード体制では構想外。トゥヘル体制でチャンスを得ました。
ウイングバックでの攻撃性はさすがでした。
シティ戦のゴールが印象的です。 - エメルソン 4
ほとんどチャンスがないシーズンでした。
アトレティコ戦のゴールには驚かされました。
夏にはイタリア復帰になるのではないでしょうか。
MF
- ジョルジーニョ 7
体の向きや受ける場所で絶妙にゲームを作っていく姿がよく見られました。
割と批判されやすい選手ですが、シーズンを通して充実したパフォーマンスでした。
リーグ戦のチームトップスコアラーでもあります。 - カンテ 8
今季も怪我と付き合いながらのシーズンでしたが、大舞台での圧巻のパフォーマンスが印象的でした。
やはり別格な存在。
CLでは特に攻撃面での貢献も評価されていました。 - コヴァチッチ 6
昨シーズンのプレーぶりと比較すると、安定感に欠けたシーズンでした。
コンディションが良ければ相変わらずのプレス回避術を見せましたが、もっと期待したい選手です。 - ギルモア 5
プレー機会が少なかったです。怪我で離脱期間も長かったです。
ただ、限定的な出場機会では可能性のある姿を見せています。
トゥヘルはフィジカル面での課題を指摘しているので、ローンで実戦経験を積み、鍛えたいところです。
- マウント 9
シーズンを通して充実の1年でした。
文句なしのクラブMVP。もはや有望な若手ではなく、クラブの象徴的存在。
何でもできて、クレバーさもあります。
満点でないのは、シーズン2桁ゴールを取ってほしいから。 - ツィエク 5
まずは怪我でシーズン序盤離脱したのが痛かったです。
復帰後は、左足の精度の高さを証明しました。
ただ、ファン・バステンだかも言っていたようにトゥヘルのサッカーとの相性がいいとは思えません。
それでも出場機会を得たビッグゲームでいくつか点を取っていたりと可能性は見せました。
来季はどんな扱いになるのか気になる選手。
FW
- ハヴァーツ 6
時間が経つに連れ存在感が増しました。
1シーズン目はかなり苦戦するかと思っていたので、思っていた以上の活躍は見せたかなと。
偽9番でのプレーが一番本領を発揮できていたと思います。
CL優勝に繋がる決勝点を決めただけで、今後移籍金の高さを批判する声も小さくなっていきそうです。
来シーズンは中心選手になってくれることを期待。 - プリシッチ 6
攻撃の中核を担う選手になることを期待していたので、プリシッチにはもっと求めたいですね。
手がつけられないドリブルが見られた試合は、限られていたように思います。 - ハドソン・オドイ 5
ランパード体制の終盤はマウントと並んでチームを牽引していました。
トゥヘル初期のWB起用には驚きましたが、面白い存在ではありました。
ただ、守備の規律をベースにするチーム作りの中でWB起用がなくなると、ほとんどチャンスがなくなりました。
来シーズンが勝負ですね。(昨シーズンも同じことをいいましたが)
- ヴェルナー 6
ゴール以外は、素晴らしい仕事をしたと思います。
戦術の駒としてヴェルナーが欠かせない試合がありました。特にビッグゲームほど。
プレー自体は良かったですが、やはりゴール数があまりにも少なすぎました(リーグ6点)。
ゴール前での自信の欠如がありありと伝わり、シュートへの期待は・・・。
来シーズンの挽回を期待しています。 - ジルー 5
出場機会が得られれば、役割を果たす選手ですが、トゥヘルの戦術ではその場面が生まれませんでした。
今季いっぱいでの退団になりそうです。 - エイブラハム 4
トゥヘル体制ではほとんど構想外になりました。
ランパード体制でそれなりに点を取っていたので、チャンスがもう少しあっても良かったのではないかと思います。
それでも、ヴェルナーやハヴァーツのように強度の高い仕事を90分できる選手ではないですし、9番として出すには物足りなさを正直感じます。
監督評価
- トゥヘル 9
途中就任でできることはほとんどすべてやってくれました。
トップ4入りだけでも評価できるのですが、CL優勝、FA杯準優勝という結果も。
特にCLでの戦いぶりには、賞賛の言葉しかありません。
強いチェルシーを見せつけました。
戦術面での緻密さは知っていましたが、選手とのコミュニケーション能力や、CLファイナルでのシメオネのような熱い仕草といい予想以上の監督でした。
あまりにもいい1年目になったので、来季からが大変です。
選手補強によって、どのようなチーム作りをしていくのか来季が楽しみで仕方ありません。 - ランパード 5
無念の途中解任。
選手育成と結果の両方を狙いましたが、実現できませんでした。
結果は出せませんでしたが、残したものは小さくないはず。
ジェイムスとマウントは、ランパードが残した逸材2人。
他にもアカデミー出身者を積極的に使い、今後の基盤は作ったと思います。
シーズンMVP
MVPはマウント以外ありえませんので、次点以降を考えてみます。
マウントの次となれば、メンディ。
その次は、カンテやアスピリクエタ、ジョルジーニョが来るのかなと思います。
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