ユーロ最終週雑感、ユーロベスト11、新シーズンに向けて

ユーロ2020

ユーロ雑感

約1ヶ月に渡って開催されたユーロは、イタリアの優勝で幕を下ろしました。

大会を通じて最もクオリティ高い試合を続けていたチームの順当な優勝だったと思います。

トーナメント勝負では、強いチームが必ずしも優勝できるわけではないですが、今回のイタリアは試練を乗り越えながら勝ち進んでいくストーリーも見事でした。

若手とベテランの融合や、サブメンバーの扱い方も含め、大会初日から一体感を感じました。マンチーニやヴィアリなどのスタッフ陣の手腕には拍手ですね。

その中で、チェルシーからはエメルソンとジョルジーニョがCLとユーロのダブル優勝を達成。

エメルソンは大会MVP級のパフォーマンスを見せていたスピナッツォーラの代役として、準決勝から先発。

インシーニェやヴェラッティとのコンビネーションから裏抜けを狙ったり、十分なパフォーマンスを見せていました。



ジョルジーニョはイタリア代表で欠かせない選手でした。

全試合先発し、出場時間数、走行距離ともにフィールドプレイヤーとしては大会トップじゃないでしょうか。

決勝の5人目のキッカーとして出てきた瞬間に、イタリア優勝を確信しました。

結局外してしまうわけですが、サカも外してイタリア優勝が決まると、ホッとしたのか泣き崩れていた姿が印象的でした。

準決勝でのPK以外、派手なプレーはありませんが、大会通じて抜群の存在感でした。

大会MVPとなってもおかしくない素晴らしい働きぶりでした。



準優勝となったイングランドですが、このチームへの個人的評価は高くないです。

準優勝という結果を出したこと、守備陣(特にウォーカー)の頑張りっぷりはいいと思いますが、イングランドがカテナチオしていると言われているように、サッカーの質としては残念な内容ばかり。

前の豊富なタレントを活かしきれず、消極的なプレーばかりで見ていて楽しさは感じられませんでした。


マウントはそんな中でよくやっていたと思います。

CL決勝でもプレーし、ユーロ決勝でもプレーしたのは大きな糧になります。

ただ、もっとマウントが活きるサッカーを観たいです。

ジェイムスはウォーカーのパフォーマンスを見ると、さすがに出場は厳しい。

チルウェルに関しては、1試合も出場チャンスがなかったことに苛立ちます。ショウが良かったとはいえ、その控えにトリッピアーを置く采配は理解できませんでした。



準決勝で敗れた2チームでは、チェルシーのDF陣が奮闘しました。

アスピリクエタはいつも通り安定感抜群の守備で、イタリアの左サイドを封じていました。

スペインはオルモの0トップという未来に繋がりそうな発見をして、惜しくも敗れましたね。



デンマークは、全て使い果たしての敗退という感じでした。

クリステンセンも限界が来て、交代する形に。

決勝まで見たかったですが、本当によくやりきりました。

さらに一回り大きくなってチェルシーに帰ってきそうな雰囲気があります。

ユーロベスト11、MVP


では、ユーロのベスト11を考えてみます。システムは433で。

GK:ドンナルンマ(ゾマー)

DF:ウォーカー(ドゥンフリース)、ボヌッチ(カラス)、クリステンセン(キエッリーニ)、スピナッツォーラ(メーレ)

MF:ジョルジーニョ(ブスケッツ)、ディレイニー(ホイビュア)、ペドリ(バレッラ)

FW:キエーザ(ダムスゴー)、シック(ルカク)、スターリング(フォルシュベリ)



大会MVPは、ジョルジーニョ。文句ないでしょう。大会を通じてイタリアの中心選手でした。

GKはゾマーが良かったですが、ドンナルンマと存在感と安定感は抜群でした。優勝が決まった瞬間の立ち姿には、笑っちゃいました。常人のメンタリティではないですね。

DFでは、チェルシー関係を2人入れてみました。マグワイアなど他の候補もいるでしょうが、ここはクリステンセンとカラスを。

クリステンセンは、CBでも中盤でも好プレーを続け、大会ベストゴール級のシュートもありました。

カラスは、チェコの最終ラインを見事に支えていました。カラスが、この大舞台で活躍している姿を観れたことに感動です。


MFでは、イタリア、スペインだけでなく、デンマークのペアも素晴らしかった。

仕事量という点では、ディレイニーとホイビュアにかかる負担が莫大でしたが、よくやりきっていました。


FWは、デムスゴーがサプライズ。ほとんど知らない選手でした。

キエーザは、年々凄みを増してます。ベルナルデスキも負けずに頑張れ。

新シーズンに向けて

ユーロが終わって、長かった20−21シーズンも終了という気分になりました。

ただ、もうすでに21−22シーズンに向けてスタートしています。

代表に呼ばれることがなかったハドソン・オドイやエイブラハム、ローンバックの選手たちが続々とコブハムに戻っています。

チェルシーの選手の多くがユーロで勝ち進んだ(コパ・アメリカではチアゴ・シウバも)ことは喜ばしいですが、新シーズンに向けての調整はより困難になります。

選手補強、放出もこれから本格的に動くこととなります。

ハキミは残念がら獲得できませんでしたが、ポジション的に大きな痛手ではありません。

ハーランに全力をかけつつ、放出との兼ね合いの中でGK、CB、LB、インサイドハーフを埋めていくような感じでしょう。

最近噂にもなっていますが、サウール1枚取っておけば、上のGK以外はすべて務まるのでありなんじゃないかと思っています。

試合は少しお休みですが、ヨーロッパサッカーの動向は常にチェックし続けなければなりません。

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