チェルシーは27日、FWリアム・デラップ(23歳)がノッティンガム・フォレストへ完全移籍したことを正式発表しました。
昨夏にイプスウィッチ・タウンから加入したデラップですが、チェルシーで過ごしたのはわずか1年。
ノッティンガム・フォレストとは5年契約を締結し、移籍金は基本額£45m(約90億円)+最大£5m(約10億円)のアドオン、総額では最大£50m(約100億円)に達すると報じられています。
これはフォレストにとってクラブ史上最高額の補強となります。
基本額£45m、最大£50mの大型取引
今回の取引は£45mが保証され、条件を満たした場合にはさらに£5mが加算される契約となっています。
フォレストがこれまで支払った最高額は、2025年夏にイプスウィッチからオマリ・ハッチンソンを獲得した際の£37.5m。
デラップはその記録を更新するクラブ史上最高額の選手となりました。
チェルシーは2025年夏、イプスウィッチのプレミアリーグ降格によって有効となった£30mの契約解除条項を使ってデラップを獲得。
わずか1年後に最低でも£45mで売却することになり、額面上では獲得時より£15m高い金額での放出となります。
イプスウィッチには「利益の20%」のセルオン条項
ただし、今回の移籍金をチェルシーがそのまま全額受け取れるわけではありません。
デラップを昨夏チェルシーへ売却した際、イプスウィッチは契約に20%のセルオン条項を盛り込んでいました。
重要なのは、移籍金全体の20%ではなく、チェルシーがデラップの再売却で得た「利益」の20%となっている点です。
デラップのチェルシー加入時の移籍金は£30m。
今回の保証額£45mを基準にすると、
£45m-£30m=£15m
が売却によって生じる差額となり、その20%にあたる
£15m × 20%=£3m
がイプスウィッチに入る計算です。
アドオンまで含めればイプスウィッチは最大£4mか
さらに、フォレストから支払われる£5mのアドオンがすべて達成され、移籍金が最大£50mまで上昇した場合には計算も変わります。
£50m-£30m=£20m
となるため、その20%は£4mです。
したがって、契約条件次第ではイプスウィッチが最終的に受け取る金額も£3mから最大£4m程度まで増える可能性があります。
なぜ契約解除条項だったのにセルオンが付いたのか
少し珍しいのが、チェルシーが£30mの契約解除条項を発動して獲得したにもかかわらず、イプスウィッチがセルオン条項を確保していた点です。
通常、契約解除条項に記載された金額を支払えば、それ以上の条件を売却クラブ側が付ける余地はほとんどありません。
しかし実際のデラップ獲得では、チェルシーが£30mを一括で支払ったわけではありませんでした。
チェルシーは£20mを先に支払い、残額を分割して支払う形でイプスウィッチと合意。
その支払い条件を交渉する中で、イプスウィッチ側が将来の売却に対するセルオン条項を確保したとみられています。
結果的にイプスウィッチにとっては非常に価値のある条項となりました。
チェルシーでは47試合3ゴール
デラップは2025年夏、イプスウィッチでプレミアリーグ12得点を記録したシーズンを終え、マンチェスター・ユナイテッドやニューカッスルなどからも関心を集める中でチェルシーを選択しました。
加入直後にはクラブワールドカップにも参加し、エスペランス戦でチェルシー初ゴールを記録。
しかし、その後は負傷やジョアン・ペドロとのポジション争いなどもあり、期待されたほどの出場機会と得点を確保することはできませんでした。
チェルシーでは最終的に公式戦47試合3ゴール。
今夏には序列低下が鮮明に
今夏に入るとデラップの立場はさらに厳しくなっていました。
チェルシーは新たにエメガを加え、ジョアン・ペドロらも在籍。
デラップはファーストチームでの出場機会を確保することが難しい状況となり、クラブ側もローンではなく完全移籍での放出を優先していたと報じられていました。
エヴァートンなど複数クラブから関心を集めましたが、最終的にフォレストがクラブ史上最高額となる条件を提示し、移籍が成立しています。
本人はチェルシーで再度挑戦することを希望していたとも当初は言われていましたが、わずか1年でチェルシーを去ることが決まりました。
フォレストでは5年契約
新天地となるフォレストで、デラップは2031年までとなる5年契約を締結しました。
フォレストはアウォニイをコヴェントリーへ放出しており、新たなセンターフォワードを必要としていました。
デラップ自身も加入に際して、フォレストの歴史やクラブの方向性、そしてグラスナー監督の下で成長できる環境への期待を語っています。
イプスウィッチ時代には降格したチームの中でプレミアリーグ12得点を記録しているだけに、フォレストとしては当時のパフォーマンスを期待するでしょう。
チェルシーにとっても悪くない売却に
チェルシーでの1年間を見れば、デラップの獲得がフットボール上は失敗と言っていいでしょう。
£30mで加入しながら、プレミアリーグではわずか1得点。
期待されたストライカーとしての数字を残すことはできませんでした。
それでも、その選手をわずか1年後に£45m+£5mという条件で売却できたことは、ビジネス面では評価できる取引です。
保証額だけで比較すれば、
- 2025年夏の獲得:£30m
- 2026年夏の売却:£45m
- 差額:£15m
- イプスウィッチへのセルオン:約£3m
となります。



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