ボーリーがチェルシーを離れることが決定 Clearlakeがクラブの支配権を完全掌握へ

チェルシーニュース26-27

チェルシーは、会長を務めてきたトッド・ボーリーと取締役のマーク・ウォルターが保有するクラブの株式をClearlake Capitalが取得することを正式に発表しました。

これにより、2022年のアブラモヴィッチ前オーナーからの買収以降、チェルシーの「顔」とも言える存在だったボーリーは会長職を退き、オーナーグループからも離れることになります。

ボーリーとウォルターが保有株を売却

チェルシーの公式発表によると、Clearlake Capitalの関連会社がボーリーの保有する株式を取得。

同時にウォルターの持分も取得し、クラブは「Clearlakeが完全な支配権を持つ」と発表しています。

一方で、2022年から共同オーナーだったスイス人実業家ヴィスは引き続き株主として残ります。

これまでClearlakeが保有していたのは61.5%で、今回の取引後は86.5%を保有。残る13.5%をヴィスが保有する形になるとされています。

つまり「Clearlakeによる100%保有」になるわけではありませんが、クラブ運営に関する支配権はClearlakeに一本化されることになります。

取引額は約£950mと報道

今回の取引額は約£950mと報じられています。

ボーリーとウォルターはいずれも2022年の投資額に対して小幅な利益を得る見込みです。

チェルシーは2022年5月、アブラモヴィッチからボーリー、ウォルター、ヴィス、Clearlakeからなるコンソーシアムへ売却されました。

当時発表された買収規模は、クラブ取得に£2.5bn、さらに将来的な投資として£1.75bnを約束する総額£4.25bnという大型案件でした。

今回報じられている£5bnという評価額がそのまま比較できるわけではないものの、4年間でチェルシーというクラブ自体の企業価値がさらに高く評価されていることになります。

ボーリー時代は約4年で終了

ボーリーは2022年の買収時、コンソーシアムの代表的な存在として前面に立ちました。

買収直後には暫定スポーティングディレクターも務め、スターリングクリバリ、オーバメヤンらを獲得。

トーマス・トゥヘルの解任とグレアム・ポッターの招聘など、スポーツ面での重要な判断にも深く関わっていました。

しかし、その後はClearlake共同創業者のエグバリの存在感が急速に強まりました。

スポーティングディレクターを中心とした新たな組織が構築されると、ボーリー自身が日常的なフットボール部門の運営に関与する場面は減少。

実質的にはエグバリとClearlakeがクラブ運営の中心となっていきました。

2024年にはオーナー間の対立も表面化

ボーリーの退任を考えるうえで避けて通れないのが、Clearlakeとの関係です。

2024年9月にはSky Sportsなど複数の英国メディアが、ボーリーとClearlakeとの間にクラブ運営を巡る意見の相違があると報道しました。

特に選手獲得戦略やスタンフォード・ブリッジの再開発について、ボーリー側が懸念を抱いていると伝えられていました。

一方、Clearlake側は当時から株式を売却する意思を示しておらず、むしろボーリーが希望するのであれば、その株式を買い取る用意があるとされていました。

約2年間続いた微妙な関係は、最終的にClearlakeがボーリー側を買い取る形で決着したことになります。

スタジアム問題も大きなテーマに

両者の間で大きな課題となっていた一つがスタジアム問題です。

スタンフォード・ブリッジを拡張するのか、それとも新たなスタジアムを建設するのか。

ボーリー自身も2025年、スタジアム開発を巡ってオーナー間で方向性が一致しなければ、最終的には「別々の道を進む可能性」があることを認めていました。

今回のボーリーとウォルターの離脱によって、Clearlakeがクラブの意思決定を主導する体制が明確になります。

長年結論の出ていないスタジアム問題についても、今後はより迅速に方向性を決められる可能性があります。

ボーリー「チェルシーの会長を務められたことは光栄」

ボーリーは退任にあたり、チェルシーの会長を務められたことを「光栄だった」とコメント。

Clearlakeとのパートナーシップや、クラブの短期的・長期的成功を目指して行ってきた投資について触れたうえで、

「チェルシーはClearlakeのリーダーシップのもと、今後も成功を続けるための良い位置にいると確信している」

としています。

今後については、クラブのインフラ、競技面、選手育成への投資を継続し、長期的な成功を目指す方針を示しました。

クラブの運営方針に変更はなし

今回のオーナーシップ変更は大きなニュースですが、少なくとも短期的にはクラブ運営に大きな変化はないようです。

チェルシーは公式声明の中で、

「日々の運営、リーダーシップ、クラブの戦略に変更はない」

と明言しています。

これは、すでに実質的なクラブ運営の中心がClearlake側に移っていたこととも関係しているでしょう。

ボーリーが表舞台から去る一方で、現在のスポーティング部門や経営陣を全面的に作り直すという動きではありません。

むしろ今回の変更は、複数の有力オーナーが共同で意思決定する体制から、Clearlakeを明確な中心とする体制へ移行するものと考えるのが適切です。

2022年から始まった「ボーリー時代」に一区切り

2022年のアブラモヴィッチ体制終焉という混乱の中でチェルシーを買収し、新オーナーグループの顔として登場したボーリー。

巨額の補強、若手中心の長期契約、フロント組織の大幅な刷新など、チェルシーはこの4年間で大きく姿を変えました。

一方で、ピッチ上では監督交代や成績不振が続いた時期もあり、そのクラブ運営については常に議論がありました。

そして徐々にエグバリとClearlakeがクラブ運営の中心となり、最終的にはボーリー自身が株式を手放すことになりました。

今回の取引によって、2022年から続いてきたボーリーとClearlakeによる「共同統治」の時代は終了します。

今後のチェルシーは、Clearlake Capitalを明確な中心とする新たなオーナー体制へと移行します。

ピッチ上の結果はもちろん、依然として大きな課題となっているスタジアム計画を含め、Clearlakeが今後どのような長期ビジョンを示していくのかが注目されます。

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